だーいすき。

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だーいすき。

 どうしよう。  どっちにしても喋ることができないんだから否定も肯定もできないんだけどね。  ただこのままだんまりはレイアがなんとなくかわいそうな気がするしほんとどうしようかなぁ。  なあんて考えてたりもしたけれど。  レイアに撫でられてどんどん気持ちよくなって。  ゴロゴロ。ゴロゴロ。  そんな音が自然と出てきて。  そんな恍惚感にうっとりまったり浸ってたら……。  あ。ダメ。  溢れてきちゃう……。  あたしの中から金色のマナが溢れてきちゃって。  ふんわりと身体中金色の毛に覆われて。 「ああ。やっぱり夢じゃなかった!」  そうレイアが満面の笑みであたしのもふもふに頬擦りした。  あ〜あ。どうしよっか……。  レイアはあたしのもふもふに顔を擦り付け。 「ミーシャ。ミーシャ。だーい好き!」  と、そう。興奮冷めやらぬ様子。  このままもしもレイアが両親にあたしのこと喋ったら、ちょっと困るかな……。  たとえ信じて貰えなかったとしても、それはそれで周囲のレイアに対する印象は悪くなるかもしれないし。  これはなんとか口止めしないといけない、かなぁ。  そんな風に思案してると。  え?  ちょっと待って?  レイアの身体からも金色のマナが溢れてきたではないの!  あたしのマナに刺激されレイアの魔力が溢れてきた?  これは、そういう事? なのかな?  なら、なんとかなる? かな。  ——レイア、レイア、聞こえる? 「え? 声、聞こえるー。ミーシャ? ミーシャなのね?」  ——良かった。通じた。 「あは。ミーシャ、大好き! ミーシャとおしゃべりできるなんてすっごく嬉しい!」  ——レイア、わかる? あなた今金色に光ってるよ? 「え?」  レイアは自分の顔を触ってから、その両手を見つめ。  そのぼんやり金色に光ってる手のひらをじっとしばらく眺めてた。 「ほんとだ。光ってる。これ、ミーシャのせい?」  ——違うよー。レイアの身体の中から自然と湧き出てるの。  まあ、あたしのマナに刺激されたのは事実だろうけどね。  ——レイアが自分で自分の中から魔力の扉を開いたの。だから、あたしの声が届いたんだよ。 「あは、やったー。うれしー!」  ——あたしも嬉しいよ。レイア。 「にゃぁ。だーいすきミーシャ」  ——あたしもー。大好き! レイア。  あたしはそういうとレイアの手に頭を擦り付けた。
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