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高梨さんは立ち上がって俺を見下ろし、首を振った。
「そっ……そ、そ、そんな!そ、な!こ、告白なんてっ、わたっ、私、そんな!ちょ、とんじぇっ、とんでもない!」
人ってこんなに噛みまくれるんだなー。
俺はこんな時にも高梨さんの様子を冷静に見つめて、可愛いとか思ってる。
「とんでもない……滅相も…ございません……私ごときが」
「いやいや……今までで一番グッときた告白だったかも」
俺が誰とも付き合わなきゃいいな、って。
俺の優しさを独り占めしたい“独占欲”が溢れた、高梨さんが初めて見せたワガママ。
何でこんなに嬉しいのかな。
束縛されるの嫌だけど、高梨さんなら嫌じゃない。
高梨さんは下を向いて、前髪で表情が見えなくなった。
「…今までで…たくさん告白された…ってことですよね?」
……しまった!
ネガティブモード全開の高梨さんになってしまった!
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