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グサーッと心に突き刺さった高梨さんの言葉に、思わず咳込む。
「だ、大丈夫ですか?」
「いや、う、うん……なんかごめん、俺めっちゃ恥ずかしいこと言ったね、自分でもクサイ台詞を吐いたなって」
「え、いや、そうじゃなくて!」
慌てる高梨さんの顔を覗き込む。
まぁ、当たり前のように視線はそらされた。
「恥ずかしくないですか?……私なんかと一緒にいて」
そういう事?
俺の発言が、とかじゃなくて?
「恥ずかしい?なんで?」
「だ、だって私なんて、可愛くも美人でもないから…」
真剣な顔して言うもんだから思わず笑った。
「高梨さんは可愛いよ」
案の定、首を何度も横に振った否定が返ってくる。
「一緒にいて恥ずかしいなら、水族館も誘ってないし、デパートのカフェでランチなんかしないよ」
その一言に高梨さんの動きが止まった。
「俺は一緒にいたいと思ってるよ」
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