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「清水さんは、行く?」
「せやなぁ、久々に行ってもええな」
清水さんはグルグルと腕を回した。
「…え、でもケガしてるのに大丈夫…?」
「なんやねん、筒井、ウチが来たらあかんの?」
「や、だからケガしてるから…」
「そんなやわじゃないわ、小指で投げても筒井に勝つ自信あるで?」
その一言に筒井は闘争心に火がついたらしい。
「そうか!そんなに言うんなら、はい、僕も行くよ颯斗くん!」
「え、あ、うん、はーい…」
ごめんけど、小指の清水さんに勝てると思えないや筒井…。
で。
「…で、高梨さんは…」
名前を呼ぶと高梨さんは長い前髪の間から目を動かして俺を見上げた。
なんでこんなに怯えられてるんだろう、俺。
何かしたっけ…?
てか、この雰囲気来なさそうだな。
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