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「…………ダメだ」
俺の、技術力。
小屋を作るにも魚を獲るにも火を起こすにも失敗の連続。はっきり言って俺、不器用なんだ。
それにこの百徳ナイフ自体にも問題はあった。
「えーっと、ナイフは……これか? ……違う、これは鼻毛カッターだ」
機能があまりにも有りすぎて、どこに何があるのか把握しきれない。それにこんなにごちゃごちゃ機能をつけられてれば片手で扱うには重すぎる。それは俺の筋力が足りないせいでもあるが……。
いくら優れた物があっても、扱う奴がポンコツじゃ宝の持ち腐れだ。彼女もさぞ幻滅してることだろう……。
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