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「後ろ・・向いてて?」
ユノさんが後ろを向いたのを確認してシャツを脱ぐ
ブラジャーどうしよ?
冷たくて気持ち悪いし・・取っちゃおうか?でも、ユノさんに見られたら・・・////
チラッとユノさんの方を見ると小さな薪ストーブに火を付けていた
4月とはいえ、山の中だから冷える。
「クシュン///」
「大丈夫か?シャツ貸して?乾かすから」
後を向いたまま手だけ差し出す
さっとユノさんにシャツを差し出すと、手慣れた様子でハンガーに掛け、近くにあった椅子の背につるした
「バスタオル捲いて、こっちに座れよ。寒いだろ?」
「うん・・・」
ユノさんのシャツも隣に並ぶように干すと、後ろからユノさんが抱きしめてきた
「こうするとあったかいだろ?」
「それじゃ、ユノさんが・・」
「俺なら大丈夫・・っクシュ」
「クスクス。ダメじゃんw一緒に入る?」
「い・・いやでも・・//」
「バスタオル・・1枚しかないんでしょ?これじゃ、ユノさん風邪ひいちゃう」
「大丈・・夫、クシュ」
「ほら、早く!」
バスタオルを捲って一緒に入るように促した
「・・・・・」
「早くぅ!寒い!」
「じゃ・・じゃあ・・お言葉に甘えて」
隣に申し訳なさそうに隣に滑り込むユノさんが、なんだかかわいく見えた
良かった、ブラジャー取んなくて。
「「・・・・・・」」
「ごめんな。俺のせいで・・こんなに濡れちゃって」
「ううん・・」
「「・・・・・・・」」
「授業、もう始まっちゃったよね・・」
「そうだな。なんか、ごめんな」
「ううん・・」
「「・・・・・・・・」」
当たり障りのない言葉を紡ぐことしかできない
僕は前にも進むことも出来なければ、後戻りすることも出来ない
それに、好きなのに無下にも出来なくて。
こうなってしまった以上、この場を上手くやり過ごす事が最善だと思った。
「「・・・・・・・・・・・」」
さっきから、触れる肩や腕が熱い
時々刺さるような視線を感じながら、あまりユノさんの方を見ないようにした
理性が飛んでしまう気がしたから
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