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それは、大学の帰り道を、2人で帰っている時のことだった。
川沿いの帰り道は、ジョギングをしているおじさんや、犬の散歩をしている人たちとたくさんすれ違う。
僕は、自分が吐いた息が白くなっていくのをぼんやりと見つめながら、緩くなったマフラーを巻き直した。
「せんぱーい!早く来てください!」
彼女は、僕よりも少し先を軽快な足取りで歩いて、くるっと振り向くと笑顔で僕に手を振った。
僕は、軽く頷くと、舗装された道から、少し外れて彼女のいる河原に降りた。
太陽みたいに明るくて、笑顔が可愛い彼女は、僕にはもったいないくらい素敵な女の子だった。
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