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 今回のフライトも無事に終わり、僕はまた従兄の元を訪れました。  家の前の花壇には、小さい頃僕の家がそうだったように緑色の風船が咲いていました。ちゃんと育ててくれたんだ。嬉しくなって、僕は彼の部屋へ駆けこみます。 「兄ちゃん、ただいま」 「おかえり。風船ができたよ」 「うん、うん。あの頃の兄ちゃんとね、今の僕は同じなんだよ。『一緒に飛びたい』って思ってるんだ」  フウセンカズラの花言葉は、一緒に飛んでいきたいという願い。緑の風船に乗って、空を旅する。 「俺はもう飛べないよ」 「飛べるよ」  ベッドの横の棚に山になっている紙飛行機の中から一つを手に取って、僕はそれを大事に大事に撫でました。小さな僕の頭を撫でていたあの日の従兄のように。 「僕が連れて行ってあげるよ、どこへだって。空を飛んで、飛び回って」
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