懺悔

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懺悔

 私は何時間も放心した後、家を飛び出した。  智絵が交通事故で亡くなって、1カ月が過ぎていた。そんな時、智絵の母から電話があった。言うべきか言わないべきか、口ごもるような電話だった。私が促すと、今にも泣き出しそうな声色で衝撃的な事実を伝えられた。  本当は交通事故じゃないの。  深夜零時、誰もいない真っ暗闇の中だった。私は親友の智絵の墓の前で泣き崩れていた。親友なんて言える立場ではない。きっと再開しても許してくれない。それでも私は智絵のことを今でも親友だと思っている。  どうしてちゃんと言えなかったのだろう。無理矢理にでも会って言うべきだった。  誰を信じるべきなのか、冷静に考えればわかるはずだった。智絵を軽蔑してしまい、それが呪縛となり私と智絵の仲を完全に引き裂いていてた。もう二度と伝えられなくなってしまった。後悔してもしきれない。私ができるのは反省しかない。もし会えるなら幽霊だろうと構わない。そのつもりで深夜の墓地にきた。実際来ると背筋が凍る程怖かった。でも智絵の墓を見た途端、怖さよりも後悔の念が強くなった。崩れるようにその場にへたり込んだ。涙が止まらなくなった。ぽつぽつと私と智絵の出会いが思い出される。
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