幹と美樹

15/45
前へ
/45ページ
次へ
「そうかい、そうかい。それはよかった」  おばあちゃんは、にこにこと笑っていた。目尻に少し涙が浮かんでいたけれど、僕は気づかないふりをした。  別れ際、おばあちゃんを抱きしめて「いつもありがとう。大好きだよ」と言った。おばあちゃんは途端にボロボロと泣き出して大変だったけど、僕に後悔はなかった。伝えたい想いを、伝えることができたから。
/45ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3人が本棚に入れています
本棚に追加