胸やけするほど甘くてゆっくりだけど!

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「なに勘違いしてるか知らねぇけど、俺が好きなのは野崎だけだから。そりゃ、え、えっちもしたいって思ったけどそれは不安だったからで...」 「不安...?」 「野崎モテるだろ...?俺こんなだし、だからどこ好きになってくれたのか分かんねぇし、付き合って2ヶ月もすんのにキスもまだだからホントは俺の事好きじゃねえのかなって思って...。」  もごもごとそう言えば俺の手首を掴む野崎の手の力が緩んだ。そしておもむろに言う。 「俺も、不安だったんだ。関田知らないと思うけどオマエ結構モテんだぜ?しかもいっつも佐々木といるし。だからこんな不安定なままで関田と関係を持ちたくなかったんだよ。」  初めて野崎の本音を聞いた気がした。そして俺も初めて本音を言ったような気がする。  野崎も不安だったのかと思うと余計な事をぐるぐると考えていた自分が馬鹿みたいだ。 「好き、野崎。好き。」 「俺も好きだよ関田。」  ぎゅ、と抱きしめられて俺も抱きしめ返す。不安が全て払拭されたような気がした。 「え、つかなんで野崎俺が佐々木とヤったと思ったんだ?」 「あ、あぁ。なんか放課後佐々木に呼び出されて何かと思えば関田の事だった。」 「な、なんか言われたのか...?」 「関田最近欲求不満だって言われた。んで、フェロモン垂れ流しだから早くヤんねぇと他の男に取られるって。俺はてっきり佐々木の宣戦布告かと思って関田んとこ急いだんだよ。そしたらキスマークついてるし、ヤったのかと思って...、」
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