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「あたしの不整脈…何か問題ありましたか?」
また心電図なんて言うから
ちょっと怖くなった。
「そういう訳じゃないよ。最後に測ったのが高校生だったから、新しい記録も残しておこうかと思っただけ」
「…そうなんですか」
それならそうと言ってほしい。
それでなくても
気管支は悪い、不整脈もあるなんてイヤで仕方がないんだから。
「あとで循環器科で心電図検査してもらって」
「…はい」
「喉の様子診るから口開けて」
また淡々と医者らしく診察を始める速水先生の言う事を、ただ黙って従う。
さっきから
カルテを見ながらしゃべってるから、まるでカルテを診察しているみたいだ。
「喉も赤いね。抗生物質と念のため解熱剤を処方するね」
「…はい」
「もしあまり酷くなる様だったらすぐに病院来てね?」
あたしは何も答えなかった。
段々イライラしてきたから。
前から知っているのに
何この義務的な対応は。
確かに仕事だし?
あたしは患者で診察に来てる訳だから、しっかり治療しなきゃいけないのはわかるけど…
なんかイラッとするこの態度。
我が儘承知で
あたしは先生を無視した。
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