新たな犠牲者

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早苗は、震える手で銃を持ち上げた。 「それでどうする気なの」 「分かるでしょ」 「人間はいつもそう。自分勝手よ」 「黙って!」 始めは撃つつもりでいたのだが、徐々に考えが鈍ってきた。 すみれは、どこから見ても自分と同じ人間のようにしか見えない。 この銃の引き金を引くのには、ためらいがあった。 「まだ、この世界がどんな世界か分かっていないみたいね」 すみれは、この部屋にたった一つ付いているドアを勢いよく開いた。 窓の外は、暗くて赤い光がぽつぽつと見える。
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