パパーズGo!3

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パパーズGo!3

この世界の樹の大元であるユグさんの上に木でできたハウスは…ないな。一瞬でユグさんの支配下に入っちゃいそう。 精霊っぽいのもそうだけど、お空の星のようにゆらゆら光ながらユグさんに吸い込まれてるから微かに感じるのが魔力や精霊力の欠片だとすると…ウム?? ハウスの外壁に土を使うのもパス。 土に溶けにくい金属と強化硝子を使うか? …と、言う事で…。 どでかい食べ掛けた二連の串団子っぽいドームハウスをユグさんの幹に突き刺してみた。 スマンな、ユグさん。暴走気味にやたら増殖してうねうねする枝葉を抑えるのに、少々手荒な真似をするわ。 刺さっている串の部分からユグさんの樹液を吸い上げ、外壁と内壁の間の層を満たして飲み水と生活水として使用させてもらいやす。 汚した水は、ちゃんと浄化してから戻すから心配しないでね。 「「「「・・・・」」」」 「ホレ。何、ポカーンと口を開けてるの、入るよ。」 「・・アーク・・」 「ツリーハウスてのは、もう少しこう…」 「…可愛げのあるモノかと…いえ、外観とかではなくですね…。」 「なんデスか!?この化け物なみの球体は?これが串団子デスか!?いえ、食べた事はないのデスが。」 「ごちゃごちゃうるさい。さっさと!」 「「「「・・・」」」」 幹に刺さっている串のほんの少し見える部分が入口。入って直ぐに樹液の水圧を利用したエレベーターになっていて、球体部分は幹から少し浮かせている。 …誰?「少しじゃねぇええ!」って言ったのは?私の言葉遣いがどーのこーの言えないよね。 「害虫のようデスね」?まあ、確かに。暴走してる枝葉を弱らせる為に、串ってか管刺して一定量の樹液を吸い上げてるからね。せめて、串団子型注射器風の要塞って言って欲しい。 「エバが召喚する助っ人さん達を考えるとね、この大きさでも不安はあるんだけど。 枝葉弱らせる分、幹に余計な負担を掛けたくないのとできるだけ接触面を減らさないと取り込まれちゃいそうな気がするんで…。」 「外見円形なのに、床は平らなんデスねぇ。」 平らの床下は、貯蔵庫やら浄化施設になってるよ。お好みなら床剥がしてすり鉢風の滑り台とか蟻地獄式トレーニング施設にもなるけれど? 「床は大理石ですか?壁は??」 おお、良い所に気が付いたね、セドリックさん。 外壁内壁共に特殊な合金を使っててね、串部分は硬さ重視で力を遮断する仕様になっていて、円形部分は軽さ重視で合金の中に浮遊土が若干量混じっているのさ。 故に、内に多少重さが加わっても幹に負担が掛からない仕様なのさ。 「浮遊土ですか?腐葉土ではなく浮遊…。」 何厳しい顔をしてるの?なにエルさん。新しい合金はできちゃったけど、素材は全てこの世界に優しい地元産のモノよ。それを丁度良い量で、良い感じにブレンドしただけ。 これでも私、世界と身内に優しい大人の女性…… 「・・優しい度を越して、お人好し・・」 ・ 「身内には確かに優しいですね…身内の範囲が広いですが。」 ・・ 「…大人の女性…なんですね。」 ・・・ 「パパーズではなかったのデスかね???」 ・・・!!! 「いー度胸してんな!お人好しのお子ちゃま男女で悪かったなぁ!! 文句ある奴は、表に出ろっ!!!」
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