魔力解放?

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魔力解放?

・・・・・・ 気が付けば其処は、一面の焼け野原だった。 身体中が石のように重くて焼けつくように熱く、喉はカラカラで…張り付く目蓋をゆっくり開けると…白み始めた朝の雲を遮るように、涙を溢しながら覗き込む父と母の顔があった。 「良かった…生きて…。」 「強い子だ。…どこか痛むところは?」 いや。言葉にならないくらい、全身痛いっすけど…。 ぶっちゃけ、お父さんとお母さんの顔が…異国の民っぽくて、かなりビビッてます。 ええと?お二方が私の親だと言う事は理解できるのですが…なんだか記憶が混濁しているようで。 頭、グワングワン言ってますし…此処はどこ?私は誰?って感じです。 あなた方の声も、なんだか良く聞こえない感じに、耳がキーンって言ってます。 前髪がベタベタと顔に張り付いて、なんだかとっても血生臭いんだけど? 痛む背中にゴロゴロと大小の石の欠片が刺さってるんですけど。 あ?やばっ!熱かった身体が急激に冷えていくんだけど…。 背中から広がっていく血生臭い液体の方が温かく感じるって…命の危機ってヤツじゃないですかね? やっとの思いで開いた目蓋が、また段々と落ちてくる。 ガヤガヤと人の集まる声と、医者を呼べと言う父親の声が遠ざかって行く。 この日私は、魔力暴走を起こして、森の中にある(わが家)ひとつを森ごと吹っ飛ばしたらしい。 幸いにも怪我人は、私と私の3つ違いの兄の2人だけだった。 (わが家)建て直しと私と兄の怪我が治るまで、一家郎党暫くは親戚の(いえ)に厄介になる事になったようだ。
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