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「危険? それは両肩を掴んでる貴方のほうでしょう? さっきから痛そうにしているのがわからないんですか」
そういいながら、後ろから私を抱きしめた。
如月先輩、すごくいい匂いがする……じゃなくて、人前で抱きつかないで~!
こんなことされたら付き合ってるって言ってるようなもんだよ。
その上クラスメイトの前で恥ずかしすぎる。
私の心の声は如月先輩には届かなかった。
「悠は今日から僕の恋人です。気軽に触れたら許しません」
「「「えぇぇぇぇー!!!!」」」
その場の教室に残っていた生徒が一斉に叫ぶ。
「準備も終わったようなので帰りましょう」
手を引かれた。半ば強引な気もするけど。大きくてかたい手に触れながら、私は如月先輩と一緒に教室をあとにした。
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