4章 紅蓮先生と勉強会

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「紅蓮先輩。靴下履いてもいいですか? 両足にキスもしましたし、終わりですよね?」 「貴方は何を言ってるんですか?」 「え? だって終わりだって」 「それは問題を解くのが終わりだと言ったんです。誰も足への口づけを止めるなんて一言もいってませんよ」 私はまんまと紅蓮先輩の罠にはめられたってこと!? 「左足にキスして終わりってそういう意味だったんですか?」 「それ以外に何があるんですか? 問題を間違える度にこんなことをしたら身が持たないって意味ですよね。それなら勉強をしなければいい」 「た、確かにそうですけど……」 「どうやら今の貴方は屁理屈だとか理不尽という言葉が頭の中を駆け巡っているようですね」 紅蓮先輩にはなんだってわかる。 私が言葉に出さなくても。 「私、言いましたよね? 私には無理だって」 「僕も言いました。嫌がったとしても悠の意思は無視すると」 こうなったら私が引くしかない。 だって私は紅蓮先輩には敵わないのだから。
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