4章 紅蓮先生と勉強会

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「もっと恥ずかしい顔を見せて」 「紅蓮先輩……」 「悠の初めては全部僕がもらうから。今の顔だって他の男には見せちゃ駄目」 「私に紅蓮先輩以外の男の人と関わる機会なんてありませんから安心してください」 「あるよ。悠は美少女だから。少しは自分が可愛いってこと自覚したほうがいいよ」 ほら、こうやって私が嬉しくなる言葉をかける。こんなことを言われたら私だってその気になってしまう。 紅蓮先輩はそれをわかってやってるから私なんかよりもずっとタチが悪い。 「私は可愛くなんてないですよ」 「悠は可愛いよ。自信がないっていうなら悠が自分自身を可愛いって認めるまで僕が言い続けるよ」 「それは恥ずかしいですよ」 「駄目だよ。それが嫌なら自覚して」 「自分のことを褒めるって難しいです」 紅蓮先輩みたいに非の打ち所がなかったら自分に自信もつくんだろうけど。
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