5章 紅蓮先輩がお兄ちゃんで私が妹?

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「悠って甘いよね」 「え?」 「唇もそうだけど匂いとか。マカロンとか僕の好きな洋菓子の匂いがする」 首筋に近づけられる顔。 紅蓮先輩の髪が当たってくすぐったい。 それだけじゃない。顔が近いせいか、ドキドキする。 「知ってる? 互いにいい匂いだって思うと、それは相性がいいカップルなんだって」 「そうなんですか?」 「そうだよ。それで悠はどう?」 「どうって……」 「僕の匂い、好き?」 ……好きに決まってる。 私は自分の匂いって言うのはよくわからない。 だけど紅蓮先輩からは凄くいい匂いがする。 「好き、です」 「それなら良かった。絶対に離したりしないよ、これからもずっと」 「私、離れたりしません。だって紅蓮先輩のこと大好きですから」 大事にしてくれるのが伝わる。それに好きって気持ちが溢れてくる。 私の気持ちも少しは紅蓮先輩に伝わってるといいな……。
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