5章 紅蓮先輩がお兄ちゃんで私が妹?

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私だって紅蓮先輩が他の女の子と話してたらやだもん。だから気持ちはわかる。 「そうだ、いいこと思いついた」 「?」 「今後、吸血鬼の話を書こうと思う。だから、噛み跡をつけさせて」 「えぇ!?」 唐突にそんなこと言われても困る! って、絶対今思いついただけだよね。 紅蓮先輩の思いつきが物騒であることはたしかだ。 「でも、噛み跡をつけるまで噛み続けると悠が痛がるからキスマークで許してあげる」 首筋に軽くキスしたと思ったら、そのままチューと吸い始める。 「や……っ」 「ん、これでついた」 どうしよう。 髪と位置のせいで私からは見えない。 「意外と目立つんだね、キスマークって」 「っ……」 恥ずかしい。そんなにジッと見つめないで。 前も消えるまでに時間かかったのに……。 クラスメイトに聞かれたら「蚊に刺されたの」って嘘をついて大変だった。 千智ちゃんには若干バレてた気がするけど。
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