5章 紅蓮先輩がお兄ちゃんで私が妹?

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「私の兄に会ったことありましたっけ?」 「会わなくても大体想像つくよ。以前にもお兄さんの話聞いてたから。それに僕が兄だったらそうかなって。だって、こんなにも可愛い妹がいたらすぐに理性なんて飛ぶから」 「あの、紅蓮先輩。ほ、本当の兄妹はそんなことしないと思います」 「悠は変なところが真面目だね」 真面目っていうか、兄とはそうなりたいとは思わないだけ。 「それに私には紅蓮先輩がいるので……」 「僕は嬉しい。けど、お兄さんは悲しむよ?」 「いいんです、あんなお兄ちゃん。だって、私のスカートが短いとか……文句ばっか言うんですよ!?」 「それも悠が可愛いからだと思う」 「う、うーん」 どうしよう。紅蓮先輩とは兄妹の話ができない。 というか、噛み合ってない。 もしも自分が兄なら……っていう前提で会話を進めるから。 私も紅蓮先輩がお兄ちゃんだったら嬉しいけど、きっと兄だったらこんな関係にはきっとなってないだろうし。 それを考えると今の恋人同士のままがいい。
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