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寂しいと死ぬ……そう、まるでウサギさん。
「僕はリビングで見てる。駄目?」
「私はそれでも構いませんけど、お兄ちゃんと会うかもしれませんよ? 一応兄には部屋から出ないでってお願いしてますけどあの様子じゃ聞いてないと思います」
「別にいいよ。そのときは挨拶する」
「わかりました。それなら一緒に」
さっきのこともあるし、かなり心配だなぁ。
いきなり喧嘩とかになったりしないよね。
私は台所でオムライスを作っていた。
紅蓮先輩はリビングのソファーに座ってこっちをじっと見ている。
そんなに視線を痛いほど浴びると緊張する。
「いたっ」
玉ねぎをみじん切りにしていたら指を切ってしまった。
「僕のせいでごめん。悠、手を貸して?」
「え?」
「悠が早く治る魔法」
「なっ……」
血が流れてる指をペロッと舐められた。
私が放心状態でいるとすぐさま手当てをしてくれた。
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