5章 紅蓮先輩がお兄ちゃんで私が妹?

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「わかった。約束してくれる?」 「はい、約束です。ふふっ」 「悠、なんで笑ってるの?」 「いえ、なんでもないです」 自分の可愛さに鈍感な紅蓮先輩も愛しい。 「はい、オムライスです。紅蓮先輩の口に合うかはわからないんですけど」 「いただきます」 私はテーブルにオムライスとサラダを並べた。 手を合わせて食べる紅蓮先輩。 食べ方も綺麗だなぁ……。 ただ食べているだけでも十分絵になる。 「ど、どうですか?」 私が不安そうな顔で見つめ感想を求める。 「すごく美味しい。悠の味がする」 「私の味ってなんですか」 「悠には少し難しいかもしれない。でも美味しいのは本当だよ。僕のために作ってくれて、ありがとう」 「どういたしまして。紅蓮先輩の口に合って良かったです」 あぁ。恋人に自分の作った料理を美味しいって言ってもらえるのって嬉しい! 次に紅蓮先輩が何か食べたいって言った時すぐに作れるようにレパートリーを増やしておかなきゃ。
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