1章 シンデレラは堅物会長と交際を始める

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「男にそういう顔をするのは反則です。それはもちろん構いませんが、一人暮らしの男の家に来るという行為がどういうことか……わかりますよね?」 一人暮らし!? それは初耳なんだけど……。親がいると思って油断してた。 それはつまり何をされても……という意味だよね? 「私、如月先輩になら何をされても文句は言いません! だって好きですし。私たち付き合ってるんですから」 本当は少しだけ怖かった。でも、如月先輩はいきなりそんなことはしない人だって知ってる。 まだ知り合って間もないけどそういうことは順番通りにしそうな、そんな勝手なイメージがあったり。 「……わかりました。それでは家に着いたらお願いしたいことがあります」 「お願いしたいこと?」 「それは着いてからのお楽しみということで。行きましょうか、シンデレラ」 「は、はい」 不意打ちのシンデレラ呼びは、やっぱりズルい……。 家に着くと、そこは高級マンション。入り口はオートロック式だった。 如月先輩、こんな場所に住んでるんだ……。
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