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「どうして怯えてるの?」
「だって……紅蓮先輩が鍵を閉めるから」
「閉めたからといって何かするわけじゃない。ただ誰にも邪魔されたくなかっただけ」
「そうですか……」
ホッと安堵する私。
「それとも何かしてほしい?」
「え?」
ドンッ! と壁に手をつく紅蓮会長。
一気に距離が近くなる。
「お腹も減ったし悠のこと食べてもいい?」
空いてる手で私の顎をクイッと持ち上げる紅蓮会長。
その姿にキュンとしてしまう。
「わ、私より普通にご飯食べたほうがいいと思います」
私はだんだんと小声になりながら俯く。
「僕は悠を食べたいって言ってるんだけど」
「それは……」
どうしよう。さっきから心臓の音が鳴り止まない。
バクバクって鼓動のスピードは自分の意思とは関係なしに早くなる。
この音は紅蓮先輩に気づかれたくない。
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