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あっという間に放課後になった。
私は紅蓮先輩に言われたとおり校門前で待っていた。
「待たせてごめん。生徒会の仕事が思ったより多くて」
「大丈夫ですよ。今日の生徒会もお疲れ様でした」
私といるときはあんまり話さないけど紅蓮先輩は生徒会長だもん。
他の学生よりも多忙だよね。その上、マンガも描いてるし。
「ありがとう。それじゃあ行こうか」
「はい」
紅蓮先輩は、さりげなく私の手を握る。
私は紅蓮先輩の顔を見つめる。
疲れた顔してる……。目の下にクマもできてるし。
昨日はあんまり眠れなかったのかな?
「悠、どうしたの?」
「なんでもないです」
前に話してた短編のマンガの締切が近いとか? だけど、どんなに疲れていても紅蓮先輩は絶対に私に言わない。
恋人なんだから少しは頼ってほしいっていうのが本音。
どうか無理だけはしないで……。
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