6章 紅蓮先輩と日常を楽しむ

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私は最新刊が並べられてるコーナーに向かう。 その理由は今月の神崎先生の作品が載ってる月刊誌のチェック。 本人を目の前にして見るのはさすがに……それに紅蓮先輩もあの反応だったし。 (あった、最新刊) 私は雑誌を手に取り、読み進める。 ……うん、スランプって言ってたわりに相変わらず上手い。 ヒロインに髪キスするシーンなんかもあって……本当にネタ作りもかねてるんだ。 思い出すと顔がまた熱くなってきた。 「終わった。悠、次は……」 「わ!?」 後ろから急に声が降ってきて、私は慌てて本を元の位置に戻す。 ビックリしたせいで、変な声が出てしまった。 「そこまで驚かなくても……。もしかして、変な本でも見てたの?」 「いや、そんなことはないです。ちゃんと健全な本です!」 紅蓮先輩のマンガです……とは言えない。 別にやましいことをしているわけじゃない。 だから正直に話してもいいとは思うんだけど……。 本人が気にしてないとか、スランプだって言ってるのに最新刊読みました! なんて言っていいのかな?
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