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私は最新刊が並べられてるコーナーに向かう。
その理由は今月の神崎先生の作品が載ってる月刊誌のチェック。
本人を目の前にして見るのはさすがに……それに紅蓮先輩もあの反応だったし。
(あった、最新刊)
私は雑誌を手に取り、読み進める。
……うん、スランプって言ってたわりに相変わらず上手い。
ヒロインに髪キスするシーンなんかもあって……本当にネタ作りもかねてるんだ。
思い出すと顔がまた熱くなってきた。
「終わった。悠、次は……」
「わ!?」
後ろから急に声が降ってきて、私は慌てて本を元の位置に戻す。
ビックリしたせいで、変な声が出てしまった。
「そこまで驚かなくても……。もしかして、変な本でも見てたの?」
「いや、そんなことはないです。ちゃんと健全な本です!」
紅蓮先輩のマンガです……とは言えない。
別にやましいことをしているわけじゃない。
だから正直に話してもいいとは思うんだけど……。
本人が気にしてないとか、スランプだって言ってるのに最新刊読みました! なんて言っていいのかな?
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