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「申し訳ないなって顔してる。悠は律儀だね」
「え、でも」
「ほら、１つは悠の分。先に食べてみて？」
「は、はい。……！ 美味しい」
渡されたクレープを１口。
イチゴと生クリームが口いっぱいに広がる。
甘さもちょうど良くてめちゃくちゃ美味しい。
「紅蓮先輩、このクレープすっごく美味しいです！」
「それは良かった。うん、悠はその表情のほうがいい。僕の前では笑っていて」
「ありがとうございます」
励ましてくれた。クレープを食べたすぐに表情がコロコロ変わるなんて単純な子って思われるかな。
「だけど、その顔を見せるのは僕にだけ。約束だよ」
「わ、わかりました」
反則的なカッコ良さ。不意に妖艶な笑みを見せるのはやめてほしい。
大切にされてるのは十分すぎるほど伝わってるから。
そんな表情をされると、下を俯いてしまう。
まともに紅蓮先輩の顔が見れない。
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