6章 紅蓮先輩と日常を楽しむ

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「言われて気付く悠は可愛い。口、隠さないで」 「でも……恥ずか……んっ」 最後まで言葉を言う前に唇を塞がれてしまう。 「ご馳走様。いつも以上に甘い味がした」 私にキスをして普通にクレープを食べる紅蓮先輩。 自分の溶けそうなクレープを見つめていた。ハッと我に返り、頬張る。 今、キスされたんだよね?  関節キスだけじゃなくて。 誰かに見られるかもしれないっていうのに……今更ドキドキが襲ってきた。 「ご、ご、ご馳走様でした」 「なんで、そんなに動揺してるの?」 「な、なんでもないです」 後半はクレープの味なんてわからなかった。 だってクレープよりも甘い体験をしちゃったから。 2人きりならまだ平気なんだけどこんな場所でキスするのは未だに慣れない。
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