6章 紅蓮先輩と日常を楽しむ

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「あれ? 君の制服って……」 「?」 私の制服をジッと見つめる少年。 もしかして、なにか汚れでもついてたとか? 「俺のお兄ちゃんと同じ高校みたい」 「そ、そうなんですか」 「お兄ちゃんが君みたいな優しい子と友達だったらいいのにな……。あ、俺帰るね。改めてハンカチ拾ってくれてありがとう。優しいお姉さん」 「……」 お姉さんなんて初めて言われた。 こんな見た目だから、いつも中学生くらいに間違われるのに。 彼のお兄ちゃんは友達が少ない人なのかな? あの子はもしかして私より年下? 大きくなったら、紅蓮先輩みたいに成長しそうだったなぁ。って私の本命は紅蓮先輩だし。 それに紅蓮先輩と付き合ってる以上、他の男の子と関わることはないだろうし。 これからも紅蓮先輩とイチャイチャな高校生活が送れる、そう思っていた。 まさか今日出会った少年と深く関わることになるなんて、このときの私は知る由もない。
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