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「紅蓮先輩、お粥出来ましたよ。紅蓮先輩が食べたがってた卵がゆですよ〜」
少し時間かかっちゃったけど、なんとか食べれるものはできた。
ちゃんと味見もしたし、これなら大丈夫。
「紅蓮先輩〜。って、あれ?」
「……」
寝室にお粥を持ってきたんだけど、紅蓮先輩は寝息を立ててぐっすりと寝ていた。起こすのも悪いし、起きるまで待っておこう。
寝てる姿もカッコいいなぁ……。
今ならイタズラしてもバレなさそう。
ってダメダメ。紅蓮先輩は体調悪いんだから。
「悠……?」
「紅蓮先輩? 起きましたか?」
目を開けた紅蓮先輩は私に気付く。
「なんで悠が僕の家にいるの?」
「えっと……体調不良で休んでる紅蓮先輩のお見舞いに来たんです」
「学校はどうしたの? この時間だと普通は授業を受けてるはずだよね」
「へ? それはそうなんですけど、紅蓮先輩が一人暮らしって聞いてたから心配で」
もしかして、私が来たってことを覚えてない?
意識がはっきりとしてないのか紅蓮先輩の目はとろんと眠そうにしていた。
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