1章 シンデレラは堅物会長と交際を始める

23/34
前へ
/311ページ
次へ
「その顔は凄くそそられる。……でも、ここまでにしようか」 「はぁ……はぁ……」 ようやく唇が離れた。 私は息を整えるため深呼吸をした。 ここまで長いキスは初めてかも。なんだか頭がクラクラする。 でも、それだけじゃない。口が熱を帯びたみたいに熱い。 これが……キス? 「如月……あ、紅蓮先輩はどうしてそんなに上手いんですか?」 「ヤキモチ妬いてるの?」 「妬いてません!」 「そんなに心配しなくても大丈夫だよ。僕は悠以外と付き合ったことはないから」 それなら良かった……。 って、なんで私はホッとしてるの。 最初は如月先輩の名前すら知らなかった。顔がドストライクという不純な動機で付き合ったのに、今ではどうしようもないくらい紅蓮先輩のことが好きになってる。
/311ページ

最初のコメントを投稿しよう!

157人が本棚に入れています
本棚に追加