1章 シンデレラは堅物会長と交際を始める

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「今日はもう遅いし、家まで送るよ」 「いえ、紅蓮先輩にそこまでしてもらうのはなんだか申し訳ないですし……。私は一人でも帰れるので大丈夫です!」 首をブンブンと振って断る私。 「申し訳ないって、何言ってるの? 悠はもう僕の恋人なんだから。好きな人が危険に遭うほうが僕は嫌だ。だから……ね?」 「うっ。だ、だったら」 「?」 「もっと紅蓮先輩の側にいたいです。今日は帰りたくな……紅蓮先輩?」 「そういうセリフは君がもっと大人になったときに聞かせて? それにダメだよ。初めて恋人の家に来た日にそんな可愛いこと言ったら」 今のって可愛い? 私は思ったことを口にしただけなんだけど。 「これ以上、僕の理性を飛ばすようなこと言ったらお仕置きするよ?」 「ひゃ!?」 耳に息を吹きかけられた。
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