1章 シンデレラは堅物会長と交際を始める

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「だけど、僕たちは恋人である前に学生だから。それを踏まえた上で交際をしないと、ね」 「それもそうですね……」 外なのか堅物会長モードに戻ってる気がする。 「でも、互いに同意の上なら少し羽目を外すくらいは見逃してあげます」 「紅蓮、先輩?」 「ただ、羽目を外す以前に貴方は人のプライベートに立ち入り過ぎです」 「え?……重っ!!」 ズシッ! と手に重心がかかる。そこに視線を移すと、 「僕が席を外してる間にまだ雑誌にあげてない漫画を読みましたね?」 「うっ。そ、それは……」 紅蓮先輩がお手洗いに行ってる一瞬の間、私は盗み見をした。だって、あの続きが紅蓮先輩の作業机にあったんだもん。気になって当たり前だよ。 「明日までに仕上げてきてください。それでは明日学校で」 「お、鬼だ……」 紅蓮先輩が立ち去ったあと、私は呟く。 それと同時にあることを思い出していた。規則を破った者に無言で反省文を渡す堅物会長のウワサを。
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