2章 紅蓮先輩の独占欲は強め

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みんなの前だとやっぱり敬語なんだ。だけど、私だけが知ってる紅蓮先輩。 それだけでも、2人で秘密を共有してるって感じがして良いな……。 「悠〜、堅物会長のどこが良いって言うの〜!」 ブンブンと身体を揺らされる。 「どこがって……」 1番はやっぱりあの整った顔なんだけど、それを言うと千智ちゃんに引かれそうだから言えない。 「千智ちゃんは知らないかもしれないけど、紅蓮先輩はすっごく優しいんだよ」 私は数日前のことを思い出し、カァーと顔が赤くなった。 「俺たちのシンデレラの顔が……」 「照れてるシンデレラも可愛い!」 男子たちはザワザワと騒ぎ始める。 だから、シンデレラって言うの止めて〜!恥ずかしいんだってば。だけど、心の叫びは誰にも届かない。
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