2章 紅蓮先輩の独占欲は強め

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私はいつ保健の先生が来るのかと内心ヒヤヒヤしていた。そのせいで、どうすれば紅蓮先輩が私にキスしたくなるのか考えることができなかった。 「私からキスすれば何も問題ないと思います!」 私は紅蓮先輩のネクタイをグイッ! と引っ張り、自分に近づけた。 足は少し痛む。けど、ベッドの上なら大丈夫。 「! それは……反則だよ、悠」 「ちょ。紅蓮先輩、何をしようとしてるですか!?」 ほんの一瞬だけど紅蓮先輩は驚いていた。 キスはできなかった。唇に触れる前に右手で私の口をおさえられてしまったから。 そして次の瞬間、紅蓮先輩は自分のネクタイをシュルと取って私の両手をキュッと結んだ。
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