2章 紅蓮先輩の独占欲は強め

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「さ、さすがにもうムリ……」 私はあまりの羞恥心に限界だった。 恋人同士だからいけないことをしているわけじゃない。けど、なんかもう恥ずかしくて無理! 彼氏がいたことない私が大人がするようなことをやるなんて……。もしかしたら、私と同い年の女の子はこれくらい普通にやってるかもしれないけど。 「本当に頑張ったと思う。悠、お疲れ様」 紅蓮先輩は頭をポンポンと撫でると、私の手を拘束していたネクタイを外した。 「ありがとうございます」 「お礼を言うのは僕のほうだよ。悠はもう少し休んでから教室に戻るといい。……おやすみ、僕だけのシンデレラ」 紅蓮先輩はネクタイをキュッと結ぶと保健室を出て行った。 ……紅蓮先輩に触れられたところがまだ熱い。
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