2章 紅蓮先輩の独占欲は強め

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「足のこともあるから心配で迎えに来た」 「あ、ありがとうございます。今から準備しますね。それと生徒会のお仕事お疲れ様でした」 私は荷物をまとめようと席に戻ろうとした。 紅蓮先輩は何故か不思議そうな顔で私を見つめていた。 「紅蓮先輩どうしたんですか?」 「なんでもない。ただ、本当に悠なのかなって思っただけ」 「それ、どういう意味ですか?」 ツインテールじゃない私って、そんなに変だった? そういえば紅蓮先輩に髪をおろした姿を見せたのは初めてかも。 「髪をおろしてると別人に見えてね。もちろんツインテールも今の髪型のどちらも似合ってるから何も問題はないんだけど。.......こういうのをギャップ萌えっていうのかな」 「ふふっ」 「悠、何笑ってるの?」 「だって紅蓮先輩がギャップ萌えって言葉を使うから。堅物会長って呼ばれる人が普通の高校生らしい言葉を使うのが意外で……」 それこそギャップ萌えな気がする。 紅蓮先輩は私以外の前だと普段は怖いくらいクール。この場合は大人びているって言った方がいいのかな。 だからか、私の中ではそういう言葉を使わないイメージがあった。
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