2章 紅蓮先輩の独占欲は強め

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「悠、鞄を置いたらベランダに行こうか」 「へ?」 「言ったでしょ? 刺激的なことをするって。悠、こっちにおいで」 私は鞄を机の横にかけると、手招きをする紅蓮先輩の元に向かう。 「あの紅蓮先輩、ベランダで一体なにをするつもりなんですか?」 「悠は足が痛いだろうから座ってもいいよ」 「えっと……」 紅蓮先輩と微妙に話が噛み合ってない気がする。 「そっちのベランダは隣の教室だよね」 「そ、そうですね」 紅蓮先輩は隣のベランダを指差した。 「知ってた? 外の声って意外と中に漏れるってこと」 「それって、どういう……ひゃ!?」 突然後ろから抱きしめられ耳に息を吹きかけられた。
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