3章 映画館でハラハラ!?コスプレでドキドキ!?

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「私、全力で走ってきて汗がひどいんです。汚いですから……」 「そんなことない。悠はいつだって綺麗だよ」 「綺麗だなんて、そんなこと」 「それに僕が悠と手を繋ぎたいんだ。これは遅刻した罰だよ。悠に拒否権はない。……わかった?」 「は、はい……」 こんな嬉しい罰ならいくらでも……。 「僕が手を繋いでないと他の男が悠に言い寄る可能性もあるから」 静かな殺気を感じる。 「それは紅蓮先輩のほうだと思いますよ?」 「悠は自分が可愛いことをもっと自覚すべきだよ。男は危険だから近づいちゃ駄目」 見事にスルーされた。 本当に紅蓮先輩は誰が見てもイケメンだ。 異性がこんなにカッコいい人を見てただ黙ってるなんてありえない。 「紅蓮先輩も男なのに、それはいいんですか?」 これは余計なことだったかな? 「僕は悠にとって恋人だから別。悠は僕に触れられたら嬉しいだろうし」 「それはそうですけど」 「なに? 違うの?」 「合ってますよ」 私の意見を聞かなくても自信満々に言う紅蓮先輩。
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