3章 映画館でハラハラ!?コスプレでドキドキ!?

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「言い忘れたことが一つあるんだけど聞いてくれる?」 「なんですか?」 「悠、その服似合ってるよ。凄く可愛い。普段の制服姿もいいけど、これはこれで新鮮な感じがして好き」 「ありがとうございます。でも、そこまでべた褒めされるとなんだか照れちゃいます」 「照れてる悠も魅力的だよ。今日の服は前に話してたお兄さんと選んだの?」 魅力的なのは私じゃなくて紅蓮先輩のほうだよ。 「本当はお兄ちゃんと選ぶつもりだったんですけど、急なバイトが入って昨日は結局一人で買い物に行ったんです」 だから思いっきり私の趣味になっちゃった。 ピンクのロリータ服。流石に目立ちすぎかもって思ったけど、こういうフリフリで女の子らしいのが好きなんだ。 「お姫様みたいで凄く似合ってる。ますます誰にも見せたくなくなった」 「紅蓮先輩、く、苦しいですよ」 「悠が可愛いのが悪い」 「えぇ……そんなこと言われても」 その場で抱きしめられた。待ち合わせ場所がいくら人混みが少ない所とはいえ恥ずかしすぎ。 「やっぱり家でデートがしたい。悠の可愛い姿は僕だけが独占したいから」 「それは別の機会じゃダメですか? 今日は映画って聞いてたので楽しみにしてたんです」 「悠はこういう映画が好みなの?」 「はい! 恋愛系の映画はどれもすっごく好きです」 紅蓮先輩が貰ったチケットは今女子高生で話題になっている大人気の恋愛映画。実は密かに気になってた。 でも、一人で映画を見に行くのに抵抗があって今の今まで見ることが出来なかった。
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