3章 映画館でハラハラ!?コスプレでドキドキ!?

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「どうして口を開けてくれないの? 悠」 「その格好で食べさせられるのが恥ずかしいからです」 パスタを食べ終わり、今は食後のケーキが置かれたばかり。 自分で食べようと思ったのもつかの間、こんな感じで。 「好きなキャラから、あーんされるのって嬉しくないの?」 「嬉しいから口を開けたくないんです」 「悠は変わってるね」 紅蓮先輩はわかってない。 恋人が推しキャラの格好をしてるっていうのが問題なのに。 「お嬢様。口を開けないなら僕が無理やり食べさせますよ」 「!? わ、わかりましたから。食べますから。……それやめてください」 「それって?」 「さっきから紅蓮先輩ってば意地悪です。もしかしなくても、この状況を楽しんでますか?」 「悠の可愛い反応が見られるなら僕はどんな意地悪なことでもするよ。そうだね、楽しんでる。こんな機会はめったにないから」 どうしよう。 可愛いって言われたら調子が狂う。 紅蓮先輩に意地悪なことをもっとしてほしいって思うのは欲張りすぎかな?
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