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そして、紅蓮先輩の家に着いた。
「実は別の雑誌で短編を書くことになりまして。そこで教師と生徒ものをテーマに頼まれましてね……。だから今からそれを実践しながら勉強していこうかと」
紅茶を飲みながら紅蓮先輩の話を聞く。
短編とはいえ、別の雑誌でも漫画描くって凄いことだよね。ファンとして新作読めるのは楽しみかも。
うんうんと頷きながら相槌してたら……。
最後なんて言った? 実践?
「前に言ってたモデルの件ですね。って、先生役は誰がやるんですか?」
「もちろん僕がやります。僕が先輩だってこと、忘れたんですか?」
「忘れるなんてそんな。紅蓮先輩が頭良いってことも知ってます」
「それなら問題無さそうですね。こういうのはイメージを掴むと漫画もよりリアルさを増すので。……悠。まずは教科書とノートを広げて」
「紅蓮先輩!?」
紅蓮先輩はいつの間にかメガネをかけていた。
初めてのメガネ姿に私は心を奪われそうになる。
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