4章 紅蓮先生と勉強会

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「違う。僕は君の担任だよ。ほら、まずは名前から」 「えっと、き、如月先生……?」 突然、演劇のようなものが始まり混乱する私。 「紅蓮先生って呼んで。いつもはそう言ってるのに今日は呼んでくれないの?」 「うっ。いつもは先輩って呼んでます」 「教師に向かって先輩だなんて悠は悪い子だね」 そういって近づいてくる紅蓮先輩。 普段でもイケメンなのにメガネ姿で顔近いとか心臓止まるって! 「すみません。ちゃんと呼ぶので許してください……」 「……そう」 あれ? 一瞬だけど、いつもの紅蓮先輩だ。 少し残念そうな顔してるのはなんでだろ。 「ほら、僕のことはなんて呼ぶの?」 「ぐ、ぐ……紅蓮先生」 「はい、よく出来ました」 「っ……」 頭をポンポンされた。 生徒1人にこんなスキンシップする教師は日本中探しても紅蓮先輩くらいだよ。でも、紅蓮先輩が本当に先生だったらこんな感じなのかな……。 若くてイケメンな先生を見て生徒がワーキャー言ってる理由が今なら少しだけわかる気がする。美形って本当にズルい……。
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