一日目

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一日目

 今日もカーテンのない窓から差し込む眩しい朝日で目を覚ました。   「……おはよー」    誰もいない部屋にとりあえず挨拶をして僕は布団から這い出る。  スマホの時計を見ると午前6時。  もうすぐ五月ともなると、随分日の出が早くなったな。  カレンダーアプリによると今日からゴールデンウィークらしい。まあフリーターの僕には関係ないけれど。  僕は顔を洗うよりも前にノートパソコンの電源を入れた。  デスクトップ画面が表示され、テキストファイルを立ち上げる。  昨夜の続きを書こう。今日は第一部完結まで進められるかもしれない。    僕はWebの小説投稿サイトで小説を書いている作家志望だ。  自分を作家と紹介できないのがもどかしいが、細々とバイトで食い繋ぎながら少しずつ執筆をしている程度の人間を作家と言うにはまだ少し自信が足りない。    僕はキーボードを叩く。僕の手で、主人公は悲鳴を上げた。  ある程度まで書き進めたところで、集中力が途切れた。  時計を見ると午前6時半。  まだ30分しか経っていないのか。  自分の集中力の短さに苛立ち、目の前の物語の進行具合に納得させられる。
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