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     ◇◆◇◆◇◆◇◆◇  結局、玲次のうちに泊まることになり、ちょっと考える。  崇純さんからあんな話聞いて、こいつと二人きりはちょっと…なぁ。変に意識しちゃいそうだ。 「崇純さーん」  お開きの人混みの中で崇純さんを捕まえる。ちょっと酔ってるけど、この際だし。 「車、乗せてって下さい!」 「ダメ。俺、朝までまだ呑むから」 「ついてきます」  って、これじゃ意味ないか。 「お前呑めねぇんだもん。連れてっても面白くないし、玲次んち泊まるんだろ?」  崇純さんの意味ありげな笑みに困り果てる。崇純さん、余計なこと期待してる。 「あっ、ヒロさんヒロさん」 「なに?」  通りがかったヒロさんを呼び止めて、すがりつく。 「泊めて」 「ダメっ」 「へ?」  ヒロさんじゃない声に振り向くと、またもや崇純さん。ニヤニヤしてる。 「ダーメ、ヒロ、俺と呑むんだから」 「えーっ」 「だそうだ。悪ぃな。玲次んとこ行くんだろ?」  ヒロさんまで…。がっくりと肩を落として見回すと、テツくんがいた。 「テツくん、泊まりに行っ」 「ゴメン」 「どーしてぇ!?」 「真理来るかもしんないから」 「もう2時だけど!?」
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