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 真理ちゃんっていうのが、テツくんの彼女。3つも下の真理ちゃんに、テツくんは頭が上がらない。  だから、彼女に関する反論はどれだけやっても、無駄。…ということは。 「冷たいんだ、皆…」  僕には泊めてくれるようなアテは、もうない。玲次しか。 「帰ろうぜ」  玲次に肩を叩かれ、諦める。玲次のうちに行かなきゃ、駅のベンチで寝るしかない。  崇純さんが僕に囁く。 「大人になって来い」 「崇純さん!?」  どういう意味で! いや、意味はわかるけど! つい真っ赤になってしまう。何でそういうことになっちゃうんだよ! 「可愛い、可愛い」  崇純さんは笑いながら、僕らの背中に手を振った。
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