これまでのあらすじ

1/1
4人が本棚に入れています
本棚に追加
/36ページ

これまでのあらすじ

 ーー我々の住む現代とは違う、とある異世界でのお話。  人間を滅ぼそうとする、魔王がいました。  彼は竜、魔人、精霊、妖怪の四天王を率いて世界を支配しようとしました。  人類も必死に抵抗しましたが、基礎スペックが違い、人間より優れた種族の連合軍に押し込まれてしまいました。  そして、人類が一国を残して滅ぼされかけた時ーー  二人の英雄ーーいや、もう強すぎて現代風に言えば、バグキャラが現れた。  一人は【武闘無双】。  あらゆる武器と技を使う男。  この世界は優劣はあれど、誰でも魔法が使える。  そのため、戦士といえども強化魔法をかけて闘うことが前提となる。  【武闘無双】は違う。  身体強化魔法無しで、普通の人間の5倍の身体能力を持つ鬼(強化魔法済)と殴り合いをして、余裕で勝つという『個体差を無視するな馬鹿!!』とツッコミが入るくらい、生物としておかしい。  もう一人は【魔女姫】。  絶世の美貌を持ったあらゆる魔法を使える女。  先にも言ったが、魔法は優劣はあれど誰でも使うことはできる。  ただし、その使い方は長い時間をかけて練り上げて確立させるものである。  だが【魔女姫】は、あらゆる魔法を即興で作り、魔法の扱いに優れた魔人を超える魔力で圧殺する。  本人曰く、「既に確立された魔法は妨害されるから、都度違う術式を使えば対処できないだろう」という軽い理由で1000年以上の時間をかけて蓄積された知識を蹴り飛ばして、数多の魔法使い達の心を折り砕いた。  そんな二人の英雄に、魔王の連合軍の足は止まった。  いくら強いといえど、彼等は所詮二人、物量で圧しきればいずれ勝てるだろう。  だが、それをすれば大きな被害が出る。  戦後の事を考えれば、最後とはいえたった一国を潰すために多大な被害出すことは出来なかった。  忠誠心を殺ぎ、内乱を引き起こすキッカケを生み出す種になりかねない。  それゆえ、魔王は一つの賭けとも言える手段を取ることになる。  少数精鋭(四天王)を率いて、英雄を討伐する。  ーー後に【最終決戦】と呼ばれる戦い。  その結果ーー英雄は勝利した。  ーーそれから、15年後。  ーーこれはそんな世界の物語である。
/36ページ

最初のコメントを投稿しよう!