25人が本棚に入れています
本棚に追加
「明日は私もお弁当だからついでに作っといてあげるわ、その代わり中身に文句は言わないでよね」
「やった、ありがとな楓」
洗い物が終わり手をふきながら司に「せめて食器くらいは後でしまっておいてよね、私は勉強するから部屋に戻るよ」
「なんだよ部屋に戻っちゃうのかあ、まだ一年で入ったばっかなんだから勉強なんていいじゃんか、一緒にテレビ見ようぜ」名残惜しそうに楓を引き留めようとする。
「お兄ちゃんこそ勉強しなくていいの?」
「いいのいいの、勉強なんて何とかなるだろ」
「ゴールデンウィーク終わったら中間テストでしょ?進学しないからって何もしてないと留年って事もあるわよ」
「まさか~留年なんかないって」
スマホを見たまま手をひらひらと横にふって答える司。
いい加減な司に、ヤレヤレといったため息をつきながら2階の自室へ向かう楓だった。
最初のコメントを投稿しよう!