片山拓海 プロローグ

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「むしろ父さんの方が心配だよ、ちゃんと掃除とか洗濯してる?」  拓海には弟が居た、しかし弟を保育園から迎えに行った母親と帰りに事故にあって二人とも他界していた、その頃父親は仕事に加え慣れない家事に追われる事になり心身共に疲れ切っていた。  小学生だった拓海は自分の悲しみよりも、そんな父親の姿を見て子供心に出来る事をしなければと考え、少しずつ家事を手伝うようになっていった。  真面目でマメな性格からか料理、掃除、洗濯と家事全般をそつなくこなし、中学生になる頃には家事のほとんどは拓海に変わっていた故の心配だった。
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